逆発進!タイムマシーン
よ〜し決めた、メキシコの田舎で暮らすんだ!
日本の第二次大戦敗戦を小学校二年生で迎えた私には、ものが無い生活への郷愁のようなものが有ります。
物不足の中、衣食住のほとんどのものは、自分達で作る生活、それが当たり前で、貧者も金持ちも有りませんでした。
自宅の汲み取り式トイレから、兄と二人で肥えたごを天秤棒で担ぎ、家庭菜園のカボチャに捲きました。
勿論、当時はそんな生活は嫌で嫌で堪らなく、そんな経験を笑って話せるようになったのは、そんなに昔では有りません。
振り返ってみると、その後の生活は、そんな欠乏した状態からの脱出願望に駆り立てられていたように思います。
20年前、メキシコにやって来てからも、"Yen"の力を借りて、身分不相応にも、こちらのハイソサエティーの人々と同じレベルの暮らしをすることに汲々として来ました。
でも、幼い頃煩った泡疹が数十年の潜伏期間を経て突然あらわれるヘルペスのごとく、私の体の中には自給自足の生活や「土」への郷愁がふつふつと湧いて来ていました。
メキシコの主なリゾート地をあらかた訪ねおえた頃定年を迎え、過疎地を旅するようになってから、そこに私の郷愁を満たしてくれる生活が有るのを知りました。
あとそんなに長くはない余生を考えると、都会の中のゴルフ場の、然もコース脇に有るという、日本では望むべくもない現在の家を出て、土の上で暮らす人々の中に住みたくなりました。
そうは言っても、今さら、全くの僻地で暮らす勇気はなく、近郊の農村地帯に土地を買いました。
それでも、そこで接触する人々は、今迄つきあって来た都会の人々とはかなり違った価値観を持っていることに驚かされます。
未だ、土地を買ったばかりなのですが、これから家をたて暮らしを始める過程で、どんなオドロキに出会うのか、とても楽しみです。
そのオドロキを、日誌風に綴ってみたいと思います。
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